せどりで赤字になる主な原因とは?
せどりをする上で、赤字はできることなら避けたいですよね。
初めから赤字になると分かっていて仕入れる人はいないでしょうから、赤字になる大半のケースが、
- 仕入れた後に相場が下がってしまい、仕方なく自分も価格を下げた(もしくは価格改定ツールが勝手に価格を下げた)
- 赤字になると分かっていても、早く売るために利益が出ない価格で売るより仕方なかった
という事になると思います。
できれば、最初の出品時の価格で売れてくれれば理想ですが、その商品の価格が今後どう動くのかは、神のみぞ知るところです。
商品の価格は、需要と供給によって変わりますので、自分でコントロールすることはできません。
人気のある商品で出品者が少なければ価格は上がりますし、人気の無い商品で出品者が多くなれば価格は下がる傾向にあります。
仕入れた商品が今後値下がりする可能性があるかどうかは、ある程度は予想はできますが、それでも時には予想が外れてしまい、当初の金額では売れず、値下げしてようやく売れた・・・という事も、せどりでは珍しくありません。
「値下がりしても、価格を据え置いて売らなければ損失は確定しないのでは?」
と思う人もいるかも知れませんが、それだと不良在庫になり、キャッシュフロー(お金の流れ)を悪化させるだけです。
資金力が豊富な人ならいざ知らず、限られた資金内で回している副業せどりや個人事業主ではキャッシュフローは非常に重要ですし、赤字の商品をそのまま放置するわけにもいきませんよね。
ですが、これを『仕方ない』だけで終わらして何も対策しなければそのまま赤字が拡大していくだけです。
なので、今回の記事では、誰もが悩むであろうせどりの赤字について
「商品が中々売れません・・・」
「販売中の商品が仕入れ値を下回ってしまった、どうしよう・・・」
「ずっと赤字続きで・・・どうやったら黒字に持っていけるだろうか?」
これらの悩みを引き起こしている、原因と対策方法をお伝えします!!
この記事を読んで実践すれば、あなたはもう赤字に悩まされる事は無くなりますよ!
せどりで赤字になっても慌てないための心構え
せどりに赤字はつきもの
まず誤解のないようにお伝えしますと、【せどりに赤字はつきもの】です
ですので、今現在赤字が出ているからといって、それほど大きく悲観する必要はありません。
なぜなら先程もお伝えしたように、出品した商品の価格がその後どう動くのかは、神様でもない限り完璧には読めないからです。
例えば、こちらの商品。
↓↓
一番上のグラフの緑色のラインが新品の価格を表しているのですが、赤色矢印の通り、右肩下がりに大きく下がっていますよね。
一時期40,000円を超えていた商品が、今は15,000円前後。
せどりをやっていれば、こういった事は起こる可能性は常にあります。
これが始めから下がる事が分かっていれば仕入れを見送る事もできますが、仕入れた段階では価格が下がるかどうかを読むのはなかなか難しいです。
なので、始めから「赤字が出てしまうのは仕方ない」という意識を持っておくことで、個々の商品に対する赤字にはさほど気にならなくなり、精神的な心労も少なくなります。
『トータルで黒字ならOK』という意識を持つ
先程は「個々の商品に対する赤字はさほど気にしなくても良い」とお伝えしましたが、それはあくまで『個々の商品』に関してです。
『トータルの収支が赤字』は絶対に起こらないようにしましょう。
利益を出すためのせどりをやっているのに、トータルの収支が赤字では、タダ働きと何ら変わりませんよね。
なので、トータルの収支は絶対に黒字になるようにしましょう。
早い話、トータルの収支が黒字なら、個々の商品は赤字でもさほど気にしなくても良いです。
例えば、1個2,000円で売れる商品を1,000円で10個仕入れたとします。
10個すべて2,000円で販売できたら、利益は+10,000円になります。
(話を分かりやすくするために手数料は省いています)
ですが、突然相場が変動して、10個のうち5個が2,000円で売れたけど、残り5個が800円でしか売れなかったらどうなると思いますか?
50%の確率で赤字になっているので、トータルの収支もさぞ赤字なのかと思いきや、このケースで言えば、
利益1,000円 × 5個 = 5,000円
利益-200円 × 5個 = -1,000円
になるので、トータルの収支は+4,000円です。
一応プラスにはなっていますよね。
もちろん、始めは利益+10,000円を予測していたので、+4,000円という結果には不満はあると思います。
ですが、収支がプラスという事は当然、キャッシュも増えているわけですし、そのプラスされたキャッシュでまた新しく商品を仕入れることもできます。
これが反対にトータルの収支がマイナス続きになると、資金も徐々に目減りしてしまいますし、仕入れができなくなるだけでなく、モチベーションも大きく下がってしまいます。
せどりを長く続けていくと、どうしても赤字の商品が出てしまう事はあります。
ですが、個々の商品が赤字でも、他の商品で黒字が出ていて、トータルの収支が黒字なら、その先もまだまだせどりを続けられます。
せどりを実践するなら
- 個々の赤字はさほど気にしない
- トータルの収支が黒字になるようにする
という意識を持つようにしていきましょう。
もちろん、その上でしっかりと、個々の商品で赤字を出さないようにするべきです。
資金ショートしなければいつでも浮上できる
そしてもう一つ大事な事をお伝えします。
せどりを実践する上で、一番最悪なシナリオは何か分かりますか?
それは【資金がショートする(お金が足りなくなる)】事です。
これは後でも解説しますが、自分の身の丈以上の仕入れをしてしまった結果、商品がなかなか捌けず、仕入れ資金が尽きてしまう事があります。
すべて仕入れや経費支払いを現金一括払いで行っているなら、せどりで資金ショートする事はまずありません。
資金が無くなれば仕入れが出来なくなるだけなので、それ以上お金が出て行く事はありませんからね。
ですが、クレジットカードを使って仕入れを行う場合は特に注意する必要があります。
クレジットカード限度枠を『自分が使える金額』だと勘違いして、自己資金以上の仕入れを行った結果、なかなか売上が上がらない。
それで、カード支払日にお金が用意できず支払いができなかった、なんて話も聞きます。
もし仮に、カードの支払日に支払いができなければ、最悪カードを止められてしまう可能性もあります。
そうなったら、現在ある在庫をすべて捌いてお金に換えて、カードの支払いに充てる必要がでてきますが、急いでお金に換えようとなると、大きく値下げして売ることも考えなくてはなりません。
こうなったもう最悪です。
上手く在庫を売り捌けたとしても、トータルの赤字はさらに拡大していくでしょう。
クレジットカードでの仕入れは非常に便利なので、できれば使ったほうが良いのですが、正しい使い方を覚えないと、資金ショートに陥る可能性もあるので大いに注意しましょう。
逆に言えば、トータルの黒字を続けていけば資金ショートになる可能性はグンと低くなりますし、資金ショートにさえならなければ、いつでも浮上するチャンスはあります。
せどりで赤字になる5つの原因を徹底解明!
さて、せどりの赤字に対する理解も深まってきたでしょうから、
ここからは、「なぜ、せどりで赤字になるのか?」の原因をいくつか紹介します。
①そもそも収支を把握していない
意外に思うかも知れませんが、そもそも収支計算をしていない、もしくは適当にしかしていなくて、せどりの収支を把握できていない人が案外います。
しっかりと収支を把握していて、それで赤字が分かっていれば、原因と対策も考える事ができますが、収支が分からなければ対策しようもないですよね。
お金の管理が甘い人だと得てしてこういう事は起こりえます。
せどりは基本『安く仕入れて ⇒ 高く売る』を正しく実践していけば、徐々に利益も詰み上げるのでトータルでは十分な黒字になるはずです。
ですが、お金の管理が甘い人だと、自分の頭の中では黒字になっているようにみえて、実は赤字になっていた、何てことも普通にありえます。
あと、商品の販売自体では黒字を出していても、仕入れ代以外の経費を利益から差し引くと利益が残らず赤字だった、というケースもありますね。
なので何はともあれ、赤字の原因を考える前に、まずはあなたの現在のせどりの収支を把握するようにしましょう。
②経費削減をしていない
個々の商品の利益額では黒字を出していても、経費を差し引くとマイナスになったというケースもあります。
せどりは『売上』から『経費』を差し引いた数字が『利益』になります。
計算式にすると、
せどりの利益 = 売上 - 経費
こんな感じですね。
経費の中には仕入れ費用も含みますが、その他にも様々な経費がかかってきます。
せどりに直接必要なものとしては
- 仕入れ費用
- 配送料(ゆうメール、ゆうパック、レターパックなど)
- 消耗品費(ダンボール、ガムテープ、プチプチ、ラベルシールなど)
- せどりツール代
などは分かりやすいですね。
どうしても削れないものもありますが、配送業者と契約すれば配送料は安く出来ますし、消耗品もネット通販で買うなり、ホームセンターでまとめて購入すれば安く抑えられる事が多いです。
ツール代はそれがどうしても必要なら使い続けたほうが良いですが、それほど収益に影響していない、ツールを使う事による時間短縮がそれほど効果的でないのなら、解約する事も検討しましょう。
仮に月額5,000円のツールを解約したら、年間で60,000円の節約ですからね。
これは意外と大きいです。
それ以外でも日常生活とせどり両方で使う経費もあります。
- 家賃
- 電気代
- インターネット代
- ケータイ、スマホ代
- 交通費(ガソリン代、電車代)
など。
これらはせどりだけではなく、日常生活でも必要な場合が多いので、通常なら全額を経費にする事はできません。
【家事按分(かじあんぶん)】というルールに従って、経費を割り出す必要があります。
ここでは詳しい解説は控えますが、副業でせどりをしている人の多くはこの部分の計算ができていないか、もしくはごっちゃになっている事が多いです。
せどりの税金については後日別記事にしたいと思いますが、これらもせどりの経費としてかかってくるものですので、可能であればできる限り見直していきましょう。
仕入れ費用や送料はその都度かかってくるものですが、家賃や電気代、インターネット代、スマホ代、ツール代などは毎月かかってくる『固定費』です。
経費を見直す場合、まず固定費から削減するのがセオリーです。
できればせどりに関係する事以外にも、保険など、見直せる部分は見直していきましょう。
固定費を見直せば、その分手持ちのキャッシュ(現金)を増え、安定したせどり運営をする事ができます。
③自己資金に対して、単価の高い商品ばかりを仕入れる
これは赤字の原因とは直接的には関係ありませんが、自己資金に対して仕入れ値の割合が高い商品ばかりを仕入れてしまうと、その商品が中々売れなかったときに、全体の利益やキャッシュに大きな影響がでます。
例えば、自己資金10万円の人が1個5万円の商品を仕入れてしまうと、残り資金が5万円になり、仕入れの選択肢の幅が狭くなってしまいますよね。
また、その商品が売れないと、残り5万円で他の仕入れや経費支払いなどのやりくりをする必要があるため、その商品が売れるか売れないかがかなり大きなウェイトを占めることになります。
何度も言っていますが、「これはすぐに売れるだろう」と予測していても、それが外れてなかなか売れない事は普通にあります。
なので、そういった事態にならないよう、自己資金に対してあまり大きな金額の仕入れは避けたほうが良いです。
同じ5万円の商品を仕入れるなら、1,000円の商品を50個とか、5,000円の商品を10個仕入れる、という風にした方が、1個あたりの影響が少なくなります。
単価の大きい商品は一撃の利益も大きいので、つい仕入れたくなる気持ちは分かります。
ただ、自己資金が少ない人が、単価の大きい商品を仕入れてしまって、それが捌けずに苦しんでしまう、という事はよくありますので、仕入れる際は十分注意しましょう。
④売れない商品を仕入れている
いくら安く仕入れが出来たとしても、それが売れなければ全く意味がありません。
なので、Amazonで販売する場合、仕入れる前に必ずAmazonでの過去の売れ行きを確認しましょう。
(ヤフオクで売る場合はヤフオクの落札相場を調べます)
今は『デルタトレーサー』『keepa』『ショッピングリサーチャー』など、無料で使える便利なツール・サイトがあるので、これを使えば、その商品が過去どれぐらいの頻度で売れているかを読み取る事ができます。
これらのツールで売れ行きを確認して、頻繁に売れている形跡のある商品だけを仕入れるようにすれば、仕入れた商品がなかなか売れない、という悩みは余裕で解決できます。
⑤価格差だけを見て仕入れてしまう
せどり初心者がやりがちな失敗として、
【Amazonランキングや過去の売れ行きを全く見ずに、価格差だけで仕入れてしまう】
というのがあります。
例えば、Amazonで10,000円で売られている商品を1,000円で見つけたらラッキー!と思いますよね。
ですが、モノレートを見てみると、その商品が半年に1回、年に1回しか売れていない、という事も珍しくありません。
半年で1回、という事は、1,000円で仕入れた商品が半年後にようやく10,000円になって返ってくるという事です。
しかもこれはあくまで『平均して半年』ですので、場合によっては売れるまでにそれ以上かかる場合もあります。
私自身の実体験として、せどり初期の頃に仕入れた商品が全然売れずに4年以上経った商品もありました(いまはもう処分しましたが)
個人的に、売れない商品は何の価値もない”ゴミ同然”だと思っているので、そんな商品を仕入れてしまわないよう注意しましょう。
ただ、仕入れ値が極端に安い商品であれば、あえて売れ行きが悪い商品でも仕入れても良いと思います。
例えば、10,000円で売れる商品を100円で仕入れができた場合などは、仮に売れなくても、仕入れに使った金額は100円だけですので、売れなくてもそれほど痛手にはなりませんよね。
キャッシュフローも悪化しませんし、本当に「売れたらラッキー」程度で考えられます。
こういった格安で仕入れができる場合は、売れ行きが悪くてもいいのですが、仕入れ値が極端に安い商品でも、在庫量が増えてくれば、資金を圧迫する可能性もありますし、
在庫の保管場所、FBA保管手数料なども必要になってきますので、格安だからといってあまり仕入れすぎないよう注意しましょう。
せどりで仕入れ値を下回った時の4つの対処法
さて、ではここからは十分注意して仕入れをしたにもかかわらず、相場が変動して価格が仕入れを下回ってしまった場合の対処法をいくつか紹介します。
あなたが扱っているジャンルや仕入れ値、出品価格、仕入れ資金、新品か中古かなどによっても対処法は様々ですので、現在のあなたの状況を踏まえて選んでみてください。
①値下げをしてでも売り切ってしまう
まず一番に考えるべきはこれです。
せどりで稼ぎ続けるためにはキャッシュ(現金)が何よりも大事で、キャッシュを作るためなら多少の赤字は受け入れて、できるだけ早く売り切ることを第一に考えましょう。
値下げしなくても早く売れる方法があるのなら別ですが、Amazonせどりの場合、値下げ以上に早く売れる方法はありません。
個々の商品で赤字になっても、トータルの利益が黒字ならOKですし、売り切ってキャッシュが戻ってくれば、それでまた別の商品も仕入れられます。
赤字を恐れて値下げを躊躇してしまい、さらに売れるのが遅くなるのはあまり好ましくないので、赤字だろうと、スパッ!っと、売り切ってしまう度胸を持ちましょう。
②価格が戻るまで待ってみる
こちらは上記とは反対の『待ち』の姿勢です。
値下がりが一時的なものだと予想できれば、自分は値下げに追随せずに、価格が戻ってくるのを待つのも方法としてはありです。
通常、値下がりした商品が元の価格に戻ってくる事はそう多くありませんが、たまに値下がりした商品の相場が戻ってくるケースもあります。
例えば、
↓↓
こちらの商品では、新品が30,000~32,000円前後で推移していたのが、あるとき25,000円程度まで下がった後、再び35,000~37,000円前後で推移するようになりました。
このとき、25,000円前後で売るのを我慢して、相場が戻ってくるのを待ってから売れれば、1個あたり約1万円の利益の違いが出た事になります。
なので、一見すると待つことも視野に入れられるのではと思いがちですが、これはあくまで結果論ですし、値下がりした段階では、そのまま戻らずさらに値下がりする可能性も当然あった訳です。
なので、難しい判断ではありますが、まず第一にキャッシュフローを重視するのであれば、相場が戻るのには期待せずにさっさと売り切ったほうが良いです。
相場が戻るのを期待するのは、『それ以外の商品で十分にキャッシュが回せる』場合に留めておいたほうが良いです。
つまり、仮に相場戻り待ちの商品が売れなくても他の商品で十分やっていけるなら、在庫の内の一部を寝かしておくのはありです。
逆に、キャッシュが苦しい状態で、この『待ち』の姿勢だと、キャッシュが回らなくなる可能性の方が高くなるので、その場合は、多少の赤字を覚悟した上で、売り切ってしまったほうが良いでしょう。
③別の販売先で販売する
例えば、販売先がAmazonだけの人は、ヤフオクやメルカリなどを利用して販売する事も視野に入れましょう。
基本、値下げすれば売れる確率は高くなりますが、それでもなかなか売れない事はあります。
そういった時に少しでもキャッシュフロー(お金の流れ)を良くしたいのなら、別の販売先を併用する(併売する)事をオススメします。
一番手っ取り早いのは、ヤフオクで1円スタートで出品する事です。
物にもよりますが、1円スタートで出せば大抵は値が付き、確実に売ることができます。
ただし、Amazonで売るよりかは安くなってしまうケースが多いので、どうしても緊急的にキャッシュが欲しい場合や、値下げしてもなお売れない商品に絞って、ヤフオク1円出品するのが良いでしょう。
出品と発送の手間はかかりますが、確実に現金化する手段としてはヤフオクは最適です。
④思い切って商品を破棄する
これは販売価格が300円、400円などの低価格の商品の場合ですが、仮に売れたとしても入金額が少ない商品に関しては、売れてもあまり旨みがないので、思い切って破棄してしまいましょう。
自己発送であれば、その分の在庫スペースが圧迫されますし、FBAを利用しているのなら、保管手数料もかかります。
また、大型の商品でFBAを利用しているのなら保管手数料も馬鹿にならない金額になるので、価格に関係なく、破棄、もしくは一旦返送して、別の販売先で売りさばく事も視野に入れましょう。
直接キャッシュは増やせませんが、経費削減にもなりますし、不要な在庫を破棄することでスッキリとした気持ちにもなれます。
せどり初心者が陥りやすい3つの赤字パターン
ではここからは、初心者がせどりで赤字になってしまう失敗例をいくつか紹介していきます。
①クレジットカードの限度枠いっぱいまで仕入れをしてしまう
せどりの仕入れでクレジットカードを使うのは非常に有効です。
ですが、ここで多くの人が勘違いしてしまうのは
【クレジットカードの枠】=【自分が使う事ができるお金】
ではないですからね。
クレジットカードはカード会社からお金を前借りしているようなものなので、借金とさほど変わりません。
しかも、すべて一括払いなら、翌月・翌々月までには必ず返済日がやってきて、前借りした全額を返す必要があります。
カードを限度額まで使ってしまう事の問題点は、カードで仕入れた商品が捌ききれなくて、支払日にお金が用意できなくなる事です。
例えば、30万円の限度枠すべてを仕入れに回したとして、支払日までに商品が捌けて、30万円以上の売上になれば何も問題はありません。
ですが見込みを誤ってしまい、30万円を下回る売上にしかならなかったら、自分の手持ちのキャッシュから追加で支払い口座に入金しておく必要がありますよね。
クレジットカードを使う場合の理想的な流れは、
・クレジットカードで仕入れ
↓↓
・カードで仕入れた分の売上でカードの支払いを行う
↓↓
・カードの枠が戻る
↓↓
・以下ループ
という流れですが、販売先としてAmazonやヤフオクを使う場合は、商品が売れてから口座に入金されるまでのタイムラグもあるので、クレジットカードを使うのなら、しっかりと支払日に口座にお金が入金できているよう計画的に仕入れを行い、売り上げていく必要があります。
計画性もなく限度枠いっぱいまでカードで仕入れてしまうと、キャッシュ(現金)が無い人は、万が一の時にリカバリーができなくなります。
クレジットカード自体は、支払いの先送りもできるし、ポイントも貯まるし、キャッシュ以上の仕入れもできるので、非常に有効なアイテムです。
ですが、使い方を誤ればいっきに支払いが苦しくなるので、使う場合は計画性を持って行うか、もしくはカード限度枠と同等のキャッシュ(現金)を持っておくようにしましょう。
カード枠と同じだけのキャッシュがあれば、キャッシュからカードの支払いができるので、カードの支払いに困る事はまずありません。
②いきなり大量仕入れをしてしまう
これも上記と似たような理由ですが、いくら自信があるからといって、最初から大量仕入れをするのはあまりオススメしません。
もちろん、せどりで大きな売上を上げるためには仕入れ量を増やす必要があるので、「仕入れをするな!」という訳ではありません。
ですが、大量仕入れ=それだけ大きな金額を投入する、という事なので、なかなか売れなかったときのリスクを考えると、初心者が一気に大量仕入れをするのはちょっとどうかなぁと思います。
もちろん、大量仕入れといっても、総資金に対する割合が少ない金額の仕入れならそれほど問題ではありません。
例えば、資金100万円の人が10万円の大量仕入れをするのと、資金10万円の人が10万円の大量仕入れをするのとでは、意味合いが全く違ってきますよね。
せどり初心者の頃はある程度余力を残した仕入れを行い、徐々に売上・利益を伸ばしていくのが王道的なやり方です。
カードで仕入れているならカード枠を、キャッシュで仕入れているなら、ある程度のキャッシュを保ちつつ仕入れを行う。
せどりは安く買って⇒高く売れば、その差額が利益になってそれを繰り替えず事で徐々に手元のキャッシュが増えていくビジネスです。
リスクはほとんどと言っていいほどありませんが、カード枠をすべて使い果たしたり、キャッシュをすべて使い切るなどのリスクを自分から取る必要は全くありません。
自分の資金量に応じた仕入れを行いながら、少しずつキャッシュを増やしていきましょう。
③すべて自己流で行ってしまう
『せどり』という言葉自体が昔からあるように、せどりのビジネスはすでに確立された稼ぎ方やテクニックが多く存在します。
しかも今はネットの発達のお陰で、このブログのような個人ブログでもせどりの稼ぎ方について発信している人は大勢いますし、メルマガでもせどりの情報を発信している人もたくさんいます。
そのため、自分で考えながら行動する事も大事ですが、無料のブログやメルマガで勉強するだけでも、せどりの知識やテクニックはかなり身に付きます。
すべて自己流で行うという事は、例えるなら、プラモデルで説明書を見ずに適当に組み立てるのと同じです。
それだと上手く行く人は上手く行きますが、失敗してしまうと逆に遠回りになってしまう事があります。
ですので、せどりに関して言えば先人たちが確立してきた知識やテクニックがたくさんありますので、そういった事を勉強しながら実践するようにしてください。
そうする事でせどりで失敗する事はほとんど無くなります。
せどりを赤字から黒字化するための6つの具体策
ではここからは、個々の赤字が多くなってしまった、トータルでも赤字を出している人のために、どうやって改善していくのか?具体的な対処法をいくつかお伝えします。
①ひたすら売上を上げる
売上を上げる、という事は、ひたすら商品を売りまくる事です。
売上が上がれば、黒字・赤字関係なくキャッシュが増えます。
キャッシュが増えれば、クレジットカードの支払いもできるし、次の仕入れもできます。
【キャッシュ イズ キング(Cash is King)】の言葉があるように、ビジネスではキャッシュ(現金)が一番大事です。
キャッシュがあれば事業が潰れる事はありません。
上でも解説しましたが、とにかく現状の赤字を回復させるためには、今ある在庫を寝かし続けるのではなく、すぐにでもキャッシュに換え、もっと利益になる可能性のある商品の仕入れに回していきましょう。
個々の商品では赤字になるかも知れませんが、それは仕方がありません。
赤字になるから・・・で立ち止まっていては、その後に大きな儲けのチャンスがやってきてもキャッシュが足りずにみすみす逃してしまう事にもなりかねません。
赤字を恐れず、「もっと大きく稼ぐための先行投資だ!」と思うようにして、ドンドン在庫をキャッシュに換えていきましょう。
②仕入れる商品ジャンルを変えてみる
今しているジャンルのせどりが上手く行かないなら、思い切ってジャンルを変えてみるのもありです。
世の中には中古本せどりやCD、DVD、ブルーレイ、ゲームソフト、ゲーム機、ゲーム周辺機器、おもちゃ、フィギュア、家電などなど、様々な仕入れジャンルがあります。
また、新品を仕入れるのか、中古品を仕入れるのかでもやり方は違ってきます。
私も始めは中古本せどりからスタートしましたが、中古本だけでは時間の割に大きな売上・利益は望めないと感じるようになり、中古CD、中古DVD、中古ゲームなどのジャンルに移行していきました。
その後はおもちゃやフィギュアのせどりも多少はやりましたが、それほど知識があるわけではなかったので、自分には合わないなと思って止めましたし、
より短時間で効率良く稼げる方法を探した結果、『中古家電せどり』という手法をメインとして行うようになりました。
結果的に中古本せどり⇒CD、DVD、ゲームせどり⇒中古家電せどりと移行して、売上・利益も伸びましたし、せどりにかける時間も大きく減らす事ができました。
なので、あなたがもし今のせどりスタイルで上手く行っていなかったり、壁を感じているようであれば、思い切って扱うジャンルを大きく変えることも視野に入れていいと思います。
③ネットから仕入れるようにしてみる
これも私がせどりで大きく転換できた要因なのですが、私は最初は実店舗せどりが中心で、ネットからの仕入れは全くしていませんでした。
当時は、「ネット仕入れは利益率が低いイメージがあるし、1個ずつの仕入れるのは面倒だから、実店舗の方が効率良く稼げる」と思っていたんですね。
今思えば勘違いもいい所でしたが、実際に実店舗中心の仕入れから、ネット中心の仕入れへと変化した事で売上・利益も伸びました。
ネット仕入れなら自宅ですべて完結させられるので、実店舗に比べるとかなり効率良く稼ぐ事ができるようになりました。
私のように田舎住まいで近隣に店舗が少ない人だと、どうしても実店舗のせどりで稼ぐのに限界があります。
仕入れ可能な店舗が少ないと、「他に仕入れ場所がないから」という理由で、普段ならスルーするような利益率が低い、利益額が少ない商品でも仕入れてしまいがちになります。
結果、全体の利益率の低下にも繋がりますし、利益率が低いという事は少しの値下がりで赤字になってしまう事もあるので、そういった商品を仕入れてしまわないよう、仕入れ可能店舗はとにかく多いほうが圧倒的に有利なのです。
私は地元で仕入れ可能店舗を増やすのは、車での移動時間も増えるし、市や町の人口から考えて、店舗での仕入れは今後もあまり期待できないと判断して、ネットからの仕入れに移行しました。
もうすでにネット中心の仕入れをしている人は問題ありませんが、今でも実店舗中心の仕入れをしている人は少なくありません。
もしそういった方で、上手く行っていないと感じているのであれば、今からでもネット中心の仕入れに移行することも考えていきましょう。
確かに、ネット仕入れは実店舗仕入れのように、『1店舗で大量に仕入れる』という事は難しいです。
ただ、商品を選べば利益率も実店舗以上のものもありますし、何よりすべてネットだけで完結させられるので、非常に楽なんですよね。
④回転系商品を仕入れるようにする
これは「初心者の頃に失敗しがちな事」で、『価格差だけを見て仕入れてしまう』という事をお話しましたが、これだけに限らず、ちゃんとAmazonでの売れ行きを確認せずに仕入れてしまい、商品がなかなか捌けず苦労している人も少なくありません。
特にAmazonでの売れ行きは微妙だが、価格差が大きい商品だと、せどり中級者以上でも仕入れの判断に悩む事はあります。
理想を言えば、高回転の商品を仕入れて、同時に中回転・高利益の商品も織り交ぜると、売上のバランスが非常に良くなります。
ただ、初心者の頃はとにかくキャッシュを増やす事を重視して、売れ行きの悪い商品は仕入れないようにしていきましょう。
例えば一例ですが、下記のような売れ行きの良い商品なら文句ないですね。
↓↓
赤丸部分がAmazonで売れたタイミングです。
反対に、下記のような売れ行きだとやや微妙かなと思います。
↓↓
もちろん、下の商品でも見込み利益が大きい、出品者が少ないなどの条件が揃えば仕入れるのも全然ありです。
ですが、せどり初心者が下のような商品を仕入れたとしても、それほど回転率が良くないため、売れてキャッシュ化できるまでに時間がかかってしまいます。
そうすると次の仕入れに回せるお金も限られてくるため、特に初期の頃は、上のグラフのような高回転商品を中心に扱っていきましょう。
高回転商品のみに絞ると、仕入れができる商品の選択肢も少なくなりますが、キャッシュを増やす事を第一に考えるなら、中回転・低回転の商品は始めから除外したほうが、キャッシュが増えるスピードは早くなります。
⑤新品と中古品をバランスよく仕入れる
一般的に新品と中古品とのせどりでは
新品 ⇒ 中古品に比べ利益率が低いが、回転率が良い
中古品 ⇒ 新品に比べ利益率は高いが、回転がやや遅い
という違いがあります。
(もちろん、扱うジャンルや仕入先によっても多少異なります)
どちらか片方だけでも十分稼げるのですが、両方取り入れるとバランスよく売上・利益が積みあがっていきます。
例えば、
新品 ⇒ 1個あたりの利益は低いが、単価の安い商品を大量に仕入れる
中古品 ⇒ 仕入れ値もそこそこするが、1個あたりの利益が大きい商品
という2種類の戦略を取ると、普段は新品でコツコツ利益を積み上げながら、時には中古品で大きな売上を上げる事ができるようになります。
これがもし、新品のみだと、毎日の売上は安定しますが、中古品による一撃で大きな売上がないため、大きく稼ぐのは難しくなります。
反対に中古品のみだと、上手く商品が売れてくれれば大きな売上にはなりますが、毎日の売上で言うと、新品×中古品織り交ぜているよりも、やや不安定になるでしょう。
なので、仕入れるジャンルにもよりますが、新品と中古品、両方の仕入れができた方が売上・利益にも貢献してくれますし、新品が仕入れられない時期でも中古品の仕入れができる、または、中古品の仕入れができない時期でも新品の仕入れができる。
といった感じで両方を補完しながら、大きな売上も期待できるので非常にバランスがいいのです。
これまでどちらかしかやっていない、やったことがない、というのであれば、今後は両方取り入れていくのも視野に入れてみてはどうでしょうか。
⑥価格競争に付き合わない
個々の商品で赤字になる原因の大半は、自分から仕入れ値を下回る金額まで価格を下げる事にあります。
もちろん、商品の回転率を高めるためには、他の出品者の価格に追随して、自分も値下げしなければ仕方が無い場面も多々あるので、一概に値下げがダメなわけではありません。
ですが、値下げが原因で赤字になるなら、最初から値下げしなければ(価格競争に付き合わなければ)、その商品の赤字が確定するわけではありません。
なので、これまでの話と矛盾するようですが、あえて価格競争に付き合わない事で、個々の赤字を避けることはできます。
すべての商品で赤字を出さなければ、トータルで赤字になる事はまずないですよね。
(経費の支払いを除けば)
ただ、これは言ってしまえば『強者の戦略』です。
これができるのは資金力が豊富にある人か、もしくは価格競争に付き合わなくても、価格が戻る確証がある人だけです。
そうでない場合は、キャッシュフローをいたずらに悪化させるだけですので、できれば避けたほうが良いでしょう。
私もそれほどせどり用の資金が豊富にあるわけではありませんが、自分の中で確信がある(この価格ならまず間違いなく売れる)商品なら、多少値下がりしてもそれに追随しない事はよくあります。
結果的にそれが功を奏して値下げせずとも売れる事もありますが、反対に読みを誤って売れるまでに時間がかかってしまった事も少なくありません。
なので、『価格競争せず、価格が戻るのを待つ』というのは、個々の商品で赤字を出さないためには有効と考えがちですが、それだとキャッシュフロー(お金の流れ)をせき止めてしまっているだけなので、キャッシュを増やしていくという観点で見ると、あまり良くないのです。
結局どうすればいいのさ?
さて、色々と赤字⇒黒字に変える方法をお伝えしましたが、どれも共通して言える事は、
【今やっている事でダメになっているなら、大きく方針を変える事も視野に入れたほうが良い】
という事です。
今やっている事が原因で赤字になっているのなら、それを何とかしようとしてもマイナスが0に近づくくらいで、いきなりプラスにもっていくのは難しいです。
なら、いっその事、今赤字を生み出している事を一旦全て清算して、新しい取り組みを始めたほうがいいのではないか?という事が言えます。
極端な話、
「自分にはせどりは向いていなかったから、せどりをやめて違うビジネスを始めようかな・・・」
というのも、選択肢としてはありです。
まぁ、そこまでではないにしろ、何かしらの原因で赤字になっているのなら、思い切った方向転換はプラスになる事も多いので、検討してみるのも良いでしょう。
せどりで赤字を回避し、黒字化するためのまとめ
今回の記事では、せどりで赤字になる原因と対策方法について、私の経験例を交えて解説してきました。
まず重要なのは最初にも言ったように、
- 個々の赤字はさほど気にしない
- トータルの収支が黒字になるようにする
この2つは絶対に意識してください。
これが意識できていないと、個々の商品での赤字ばかりが気になり、それが結果的に全体の利益にも影響してきます。
せどりを長くやっていれば、赤字の商品が出る事は必ずあります。
赤字の商品を1回も出した事がない、というのは一見凄いように思いますが、売れるまでに長い期間かかってしまっていたり、その商品を寝かしている間、キャッシュの流れをせき止めているようでは何の意味もありません。
何度もお伝えしますが、
【キャッシュ イズ キング(Cash is King)】
現金が一番大事ですので、キャッシュをどう回していけば良いのかを常に頭の中で考えていきましょう。
トータルで黒字にする事の意識を持ち、その上で、個々の商品に対して黒字になるようにしていく。
または赤字は仕方ないものと思い、キャッシュを回す事に注力していく。
そうしていけば、必ずせどり全体で黒字化していくでしょうし、黒字化を続けていけばキャッシュも徐々に増えていきます。
この記事があなたのお役になってもらえれば何よりです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。